シリーズ 知の探究者/No. 005 渡辺憲司先生(前編) 「学ぶ」ことで、ここぞという時に決断できる「勇気」を得る
『螢雪時代』2026年2月号より掲載(2024年5月号の記事より再掲載)
『螢雪時代』で好評連載中の超一流の先生方へのインタビュー記事、「シリーズ知の探究者」が「パスナビ for School」に登場。
「学び」とは何か? を先生方に改めて問いかけ、受験勉強で見失いがちな「学ぶ」という行為を、本質的に考え直す機会を提示しています。
第五回目は、遊里史研究で有名な立教大学名誉教授・渡辺憲司先生にご登場いただきました。渡辺先生は長年教壇に立たれていた大ベテランの教諭でもあり、研究と教育の両面で活躍されている先生です。東日本大震災の際に発表された卒業者へのメッセージは大きな感動を呼び、世界的に注目を集めました。
→渡辺憲司先生の記事は1/14発売の『螢雪時代』2月号に掲載中です。
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「学ぶ」ことで、ここぞという時に
決断できる「勇気」を得る

大学で何を学ぶか。そもそも「学ぶ」とは何か。大学入学後に転部を経験された渡辺憲司先生に、ご自身の人生を踏まえ、学ぶ目的や学ぶ姿勢について伺いました。
編集協力:(有)サード・アイ 取材:金丸敦子 写真:石原秀樹
「学ぶ」究極的な目標とは
――「学ぶ」とはどういうことでしょうか。
渡辺 どのような学問に進んでも、最終的には人間が尊いものであるという、人権や命の大切さに行き着きます。これを深めていくのが「学ぶ」ということだと、まずは言えるでしょう。これを踏まえたうえでさらに言うと、私が好きな言葉が名古屋大学の『学術憲章』にあります。名古屋大学はその基本理念の中で「自発性を重視する教育実践によって、論理的思考力と想像力に富んだ勇気ある知識人を育てる」と謳っています。この「勇気」の「勇」とは、他人と争って勝つことではありません。道理に従って快活に行動できるのが「勇気」です。

