シリーズ 知の探究者/No. 006 宇澤達先生(後編)見たことがないものを見て、やりたいことを見つけるのが大学
更新日: 2026/2/26
公開日: 2026/2/26
『螢雪時代』2024年12月号より掲載
<前編から続く> 『螢雪時代』で好評連載中の超一流の先生方へのインタビュー記事、『シリーズ「知の探究者」』。
「学び」とは何か? を先生方に改めて問いかけ、受験勉強で見失いがちな「学ぶ」という行為を、本質的に考え直す機会を提示しています。今回は数学者で名古屋大学名誉教授であり、現在は学校法人翔英学園の学園長を務めておられる宇澤達先生の後編です。

見たことがないものを見て、
やりたいことを見つけるのが大学

大学で何を学ぶか。そもそも「学ぶ」とは何か。アメリカのエール大学で博士号を取得している宇澤達先生に、日米の入試システムの違いと「学び」について聞きました。
編集協力:(有)サード・アイ 取材:金丸敦子 写真:石原秀樹
前回からの続き
さまざまな教科を学ぶ深い意味
――高校での勉強についてはどうお考えですか。
宇澤 高校での各教科の勉強には大変重要な意味があります。スケールの大きい話になりますが、人間の基本的な能力であるハードは、たぶん人類誕生後から変わっていません。ハードは変わっていないけれど、数万年、数千年の間に起こった地球の地理的な変化や、時間的な変化に対して、どう対応するかという人類の戦略や戦術が変わってきています。そこで必要になるのが、歴史や地理などを学び、なぜ人類はその選択をしたのかを理解すること。これは我々の将来にとっても重要なことです。
また外国語を学ぶことによって、地域・言語による概念の違いを知ることも重要です。「同じ言葉」だと思うものでも地域や言語によって、その意味や概念が違う場合があります。

