身体についてのすごく変な話―内田樹先生の 「風雲自在」 第14回 (PDFあり)

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『螢雪時代』 2025年5月号より当時のまま掲載


自身を円筒と考える 武道的な身体感覚

 先月に続いて武道の話をします。
ご心配なく。
「すごく変な話」なので、「なんだか意味がわからない」という点では読者の方たち全員が同じ条件です。

 僕は武道の稽古を始めて50年になります。
合気道、居合1、剣術、杖術などを稽古してきました。
さすがにそれだけ長い間稽古すると、武道的な身体がどういうものか、経験的にわかってきます。
その一つが「身体は“ちくわ”みたいなものだ」という体感です。